ビオトープの楽しみ方は水棲植物の観賞だけではなく、水棲生物の観賞も楽しみ方のひとつです。
今回はビオトープで比較的好まれている・飼育しやすい水棲生物をご紹介したいと思います。
この記事の目次
ビオトープに適した水棲生物はどのようなものか
ビオトープでは基本的に濾過機やヒーターを使用しないので水質の変化に強く、
なおかつ水を汚しにくいような水棲生物が好まれます。
サイズが大きなものであればそれだけエサを必要とします。
ビオトープで理想的な水棲生物の飼育はエサを与えない事。
自然に発生したコケやプランクトンを水棲生物が捕食して育成ができることです。
これがもっとも水を汚しにくい飼育方法です。
人工飼料などは食べ残しが出たりするとたいへん水を汚しますし、
フンの量も多くなり分に残された養分も多くなるのでどうしても水を汚しやすくなってしまいます。
ビオトープでの飼育に好ましいミナミヌマエビ
ミナミヌマエビは日本の川や池などに昔から生息しているエビです。
アクアリウムにおいては「コケの掃除屋」として活躍しています。
ミナミヌマエビはもともと日本の川などで生きてきているので気候・水温の変化には比較的強く、
冬でも管理がしっかりしていれば越冬も難しくありません。
ただし、寒さには比較的強いのですが、暑さにはあまり強くはないので夏場では直射日光が当たらない場所にビオトープを設置するか、
遮光するための工夫をする必要があります。
放置していても自分たちで勝手に繁殖をしていくので初めからあまり多くの数のミナミヌマエビを入れてしまうと
数が増えすぎて共食いやエサ不足をおこしたり、水を汚す原因にもなります。
ビオトープでの飼育に好ましいメダカ
メダカもミナミヌマエビと同じように古くから日本の川に生息している魚ですね。
つまり日本における気候の変化には強いということになります。
よほどメダカの数が多くなければ自然に発生するコケやプランクトンなどだけでエサは充分です。
下手に人工飼料などをあたえない方がいいでしょう。
寒さには特に強く、水面に氷が張っていても水中ではじっとしていながらもちゃんと冬を越すことが出来ます。
どちらかといえば暑さに弱いのですが、それでもミナミヌマエビに比べるともっと暑さには耐性があるようです。
現在では白・赤・青など様々な美しいメダカがいます。
また水草など卵を産み付ける場所を準備しておけば毎年産卵・孵化して数も増えていくので
やはり初めは少数のメダカを入れることをお勧めします。
ビオトープでの飼育に好ましい和金
和金とは数ある金魚の種類の一種です。
金魚は現在は細かく分ければ100種類程度になるようですが、
その中でも和金は金魚のなかで最も原種に近い種類と言われており、
もっとも水質の変化や水流などに強いとされています。
金魚の原種と言えば「赤いフナ」なので水質の変化に強いのも納得できますね。
和金もとても繁殖しやすい種類なのでお迎えするときは必ず少数にするようにしましょう。
和金はこれまでご紹介したミナミヌマエビやメダカに比べると、もともとサイズも大きいですし、
成長した時の大きさはメダカなどの比ではありません。
つまりそれだけエサを必要としますし、水も汚しやすい種類なのです。
和金をビオトープで飼育する際は、和金の飼育数・水量や使う植物や水草にもよりますが人工飼料が必要になってくるかもしれません。
またエサが不足してくると使っている植物の根や柔らかい葉・水草などが食べられてしまうということも可能性としてあります。
ビオトープに適した生体(水棲生物)のまとめ
今回紹介したのはこの三種類だけですが、これはヒーターを使用しないこと・冬も野外で管理する事を前提にまとめています。
もし冬は室内で管理するのであればビオトープで飼育できる生体はこれだけに限りません。
どちらにしろビオトープでは基本的に水替えなどを行なわないので、比較的水が汚れやすい状況になってしまいます。
どんな生体を飼育するにしろ状態の観察はしっかりしてあげましょう。
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この記事を書いた人:meganuma
自己紹介:現在は900×600×450水槽で主にプレコ飼育と金魚鉢で金魚飼育、ビオトープで水辺植物やメダカ飼育をしております。
好きな熱帯魚:アシュラプレコ・アカリエスピーニョ・キングコングパロット、挙げればきりがありませんね。