プレコにあまり興味のない方にとって、
プレコの印象は「コケ取り要員」程度のものではないかと思います。
しかし!プレコは水槽のメインを張ることができるくらい魅力のある熱帯魚で、
事実アクアリストの中にはプレコマニアが多数います!
今回は、そんな魅力たっぷりのプレコについてご紹介していきたいと思います。
この記事の目次
プレコの基本情報
プレコは南米のアマゾン川を中心に生息する熱帯魚で、
10cm以下の小型種から1m近い大型種まで存在し、非常にバリエーションが豊富です。
種類が多く、個体差も激しい(発色の良さなど)ため、コレクション性の高い熱帯魚と言えます。
岩や流木に吸い付くことが出来る吸盤状の口を持っており、歯も非常に強いです。
水槽内でも、隠れ家や水槽面に吸い付くなどの行動がよく見られます。
自然界では、流れの速い流域にも遅い流域にも生息していると言われています。
流れの速い場所でも耐えられるように、流線型の体を持っています。
この流線型の体こそ、アクアリストをくすぐる魅力的なフォルムなのかもしれません!
プレコの基本的な飼育方法
プレコの種類によって、多少変わってきますが、これだけは押さえて欲しい!
という飼育方法についてご紹介していきたいと思います。
水槽は出来れば大きめに
初めてアクアリウムをされる方にとっては少々ハードルが高いですが、お勧めは60cm水槽です。
プレコは決して水質悪化に強い熱帯魚ではありませんので、なるべく水量を確保しておきたいのです。
30㎝水槽などの小型水槽では、水質が急激に悪化してしまう可能性があるため、あまりお勧めできません。
ろ過、エアレーションは強力に
前述しました通り、プレコは水質悪化に強くありません。
特に流れの速い流域に生息しているプレコは、水質悪化に弱く、溶存酸素量も高くしてあげる必要があります。
上部式フィルターもしくは外部式フィルターにプラスして、
投げ込み式フィルターやエアストーンを入れてあげると良いでしょう。
ろ過、エアレーションを強力にした上で、頻繁に水替えをしてあげましょう。
プレコは新鮮な水を好みますので、1週間に1~2回、1回当たり1/2~1/3程度の水替えがお勧めです。
ろ過だけに頼るのではなく、水替えに勝る水質キープはないとお考えください!
水替えを頻繁に行うもう1つの理由としまして、プレコの糞の多さが挙げられます。
水替えの補助として水槽内のゴミを集めてくれる投げ込み式フィルターを使っても良いかと思います。
また、プレコの糞のせいでフィルターが目詰まりすることがありますので、ご注意ください!
水槽には隠れ家を
プレコは、ネオンテトラやベタのように水槽内をスイスイ泳いだり、餌くれダンスをする熱帯魚ではありません。
人の気配がすると隠れてしまう個体が多いです。
水槽内にいるプレコに安心してもらうためには隠れ家が必須です。
よく使われるものが、流木や熱帯魚用シェルターです。
最近はプレコのために作られた専用のシェルターも販売されていますので、利用してみても良いかと思います。
餌はプレコ専用の餌を準備
プレコ専用のタブレット状の餌が各メーカーさんから発売されていますので、準備しておきましょう。
夜電気を消す直前に水槽に餌を入れておくと、夜のうちに食べてくれます。
人の気配がすると食べるのをやめてしまうことが多いので、ご注意ください。
プレコ専用の餌でなくても、沈下性の餌であれば食べてくれることが多いです。
ただし、プレコは植物性の餌の方が体に合っていると言われていますので、
プレコ専用の餌以外のものを与える時は肥満などの健康面にお気を付けください。
混泳にはご注意を
「プレコ1匹を60㎝水槽で飼うのは寂しいな」と思って、
他の種類の熱帯魚や種類の違うプレコを一緒に飼う時は、注意が必要です!
プレコは縄張り意識が非常に強いと言われています。
自分以外のプレコやプレコに似た熱帯魚が視界に入ると、縄張り争いが始まることがあります。
隠れ家が多いと鉢合わせする機会が少なくて済みますので、
プレコの多頭飼育をする際は流木やシェルターをいくつか設置しましょう。
ネオンテトラのような水槽の上の方を泳ぐ種類は、プレコはあまり気にしませんので混泳しても良いかと思います。
ただし、エンゼルフィッシュやディスカスのように体が大きく平べったい熱帯魚に対して、
プレコが吸い付くことがありますのでご注意ください。
代表的なプレコの種類
ここからは比較的メジャーなプレコを簡単にご紹介させていただきます。
セルフィンプレコ
これこそまさに「コケ取り要員」とされがちなプレコです。
大変丈夫でコケ取り要員としては非常に優秀なのですが、30cm以上に成長しますので持て余してしまうこともあります。
導入には少し注意が必要です。
しかし!実は一般的に流通しているセルフィンプレコは東南アジアで養殖されたものなのですが、
希に南米で採取されたワイルド物が流通します。
ワイルド物は養殖物にはないフォルムをしていたり、飼育が難しい部分があったりと、非常に奥深いプレコであります。
セルフィンプレコを侮ってはいけません!
ブッシープレコ
非常にメジャーな小型プレコで、成長するとひげもじゃの顔になります。
アルビノや鰭が長いロングフィンと呼ばれる個体もいて、これもまた奥深いプレコです。
タイガープレコ
ブッシープレコに続いてメジャーな小型プレコです。ちょこちょこと泳ぐ姿がなかなか可愛らしいです。
○○タイガープレコといった形で、タイガープレコ系のプレコがたくさんいます。
どの種類も小型で比較的飼いやすいです。
ロイヤルプレコ
体の半分は顔のような、なかなかインパクトの強い姿をしています。
大型のプレコで、グリーンロイヤル、プラチナロイヤルなどのバリエーションがあります。
流木をよくかじり、食べると言われていますので、ロイヤルプレコに流木は必須です。
インペリアルゼブラプレコ
通称「インペ」と呼ばれる、プレコの花形的存在です。
小型で飼いやすく、非常に綺麗なので非常に人気が高いです。
繁殖が確立されつつあるので、最近は価格も落ち着いてきましたが、一時期は非常に高価なプレコとなっていました。
プレコの飼育のまとめ
バリエーション豊かなプレコをここで紹介しきれませんので、是非ショップに足を運んでご自身の目でプレコを探してみてください!
素敵なプレコライフを送っていただければ幸いです!
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この記事を書いた人:くぺつ
自己紹介:
アクアリウム歴10年。最盛期は水槽10本以上でワイルドベタの繁殖を行っていました。
最近は爬虫類にうつつをぬかしてこじんまりとアクアリウム中です。
好きな熱帯魚:
プレコ、ワイルドベタ