作るのが簡単なボトルアクアリウムですが、
パイロットフィッシュなどの生体を入れなければそのままの状態でも
約1カ月はもつといわれています。
ただしそのまま放置して水草が伸び放題だったりコケだらけになってボトルの中が見えなくなったり、
あるいは枯れて水が濁ってしまったりするのは、
せっかくのインテリア性も台無しになってしまいますよね。
ボトルの中に生態を入れているのであれば、なおさら長生きさせたいものです。
そこで今回は、長く楽しむための管理方法を季節ごとに分けてお伝えします。
春と秋は、昼と夜の気温差に注意して。
特に窓の近くにおいてあるボトルは、春先や秋口の気温差に注意しなければなりません。
日中は暖かいけど、明け方になるとエアコンが必要になるほど冷え込むときは要注意です。
そんなときはヒーターを使って水温を一定に保ちましょう。
大きめのボトルであれば30㎝未満の小型水槽用のヒーターを入れることができます。
水槽用のヒーターは自動で水温を一定に保つものもあれば、自分で水温を設定できるものもあります。
また、ボトルの側面につけられるものやソイルの上に置けるタイプなどがあるので、
ぜひ活用しましょう。
ただし、ヒーターは消耗品です。
気づいたら故障していたということがないように、
温度計で温度を確認するのを忘れないようにしましょう。
夏は水温の上昇と水の蒸発に注意して。
生体にはそれぞれ過ごしやすい水温があります。
熱帯魚の場合は、だいたい23℃前後が一番過ごしやすい温度です。
水温の上昇は生体をバテさせるだけでなく水草を枯らす原因にもつながるので、
水温が30℃にも上がりやすい夏場は特に注意しましょう。
そこで水温の上昇をおさえるためには冷却ファンや扇風機が有効です。
2~3℃くらいであれば水温を下げてくれるし、
適度に水面を揺らすのでちょっとしたエアレーションの役割も果たしてくれます。
その他にも窓辺に置いているボトルであれば、
日の当たらない家の中心に持ってくるだけで水温の上昇をおさえられる場合があります。
また、夏は水の蒸発にも気をつけなければなりません。
ボトルが小さければ小さいほど、水温が上昇しやすく水も蒸発しやすいです。
こまめに注水するのを忘れないでください。
ここで注意しなければならないのが、
水温を低くしようと注水を兼ねて冷たい水で大量に水替えをおこなうことです。
水温の急激な変化は生体にとって大きなストレスになり、
弱ってそのまま死んでしまうことがあります。
またせっかく繁殖したバクテリアの量も少なくなって水質の悪化につながるため、
これも生体にとって良い環境ではありません。
ボトルと水替え用の水の温度は近いものにするか、
冷たい水でも何時間単位で時間をかけて少しずつ注水してください。
冬は水温と光の量に注意して。
冬は水草が枯れやすい季節です。
私もボトルの立ち上げ当初は水草を何度も枯らしました。
水温はヒーターで22℃に保っているのに、なんで?と思っていましたが、圧倒的に光の量が足りなかったのです。
冬はどこでも日照時間が短くなりますが、私の住む北国は天気が悪ければ1日中、日が当たらないことも多いです。
そうすれば水草も枯れるし、溶けた葉のせいで水も濁ります。
そこで使ったのがLEDライトです。
小型水槽用や丸いボトルのふちに取り付けられるクリップライトもありますし、デスク用のスタンドライトでも代用可能です。
LEDでなくても蛍光灯の光でも水草は育つので、お手持ちのデスク用ライトで十分だと思います。
ライトは日中点けておいて、夜になったら消しましょう。
ずっと点けっぱなしだと、魚が睡眠不足になって生活リズムが崩れたり、藻類やコケが発生する原因にもなってしまいます。
ボトルアクアリウムの水温管理方法のまとめ
このように、1年を通してボトルアクアリウムを長く楽しむためには、
水槽と同じように水温や水の蒸発、光の量に気をつけなければなりません。
それでもヒーターやファンを使うと、
どうしてもインテリア性が失われてしまうという方もいるでしょう。
そういうときは生体を入れない水草だけのボトルアクアリウムを作ることをオススメします。
絶対に生体を入れたいというのであれば、ボトルは初心者に限らず大きめのものを選ぶといいでしょう。
ボトルが大きければ大きいほど、水温の上昇や水の蒸発がゆるやかになって管理がしやすくなります。
私たちが長く見て楽しむためには、生体にとって住みやすい環境づくりが大切ですね。
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この記事を書いた人:いずみもえ
自己紹介:
ボトルアクアリウムで生体を飼育中。
0才の娘が毎日ボトルに手をつっこもうとするのを全力で阻止するのが日課です。
好きな熱帯魚:
ベタ、オトシンクルス、コリドラス