丈夫で混泳も容易なため、中～大型魚の入門種としてうってつけのオスカー。
可愛らしい顔立ちの幼魚期から、迫力のある成魚へと成長による変化も楽しめます。
産地ごとにコレクションするマニアックな楽しみ方もあり、
ポピュラーな魚種ながら奥深い世界が広がっています。
オスカーの基本情報
40cmほどまで成長する南米原産の中～大型シクリッド。
英名の「オスカー」、または学名の「アストロノータス」の名称で流通しています。
ずんぐりした体形で、黒をベースにオレンジ色の不明瞭な班が入ります。
尾びれの付け根付近に入る目玉状の模様が特徴的です。
観賞魚としての歴史が長く、アルビノやロングフィンなど様々な改良品種も豊富に流通しています。
雌雄の判別は困難です。
オスカーの飼育環境
飼い主を見分け、姿を見つけると餌をねだる可愛らしい性格を持ったペットフィッシュです。
非常に頑健で、シクリッドの仲間としては温和な性質です。
同種、異種を問わずあまり攻撃をしかけませんが、オスカー2匹だけの場合は激しく争います。
単独飼育か3匹以上での飼育が望ましいでしょう。
幼魚のうちは60cm水槽で飼育できますが、成長が早いためすぐに引っ越しが必要になります。
体形に似合わないジャンプ力の持ち主です。
大型個体は水面から顔を突き出して噛み付いてくることがあるので注意が必要です。
蓋には重しをしておきましょう。
オスカーの水槽
最大で45cm程度までしか成長しないので、90cm水槽で終生飼育できます。
もちろんさらに大きなサイズを用意できればベターです。
改良品種や他の大型魚と混泳させる楽しみ方が多いので、外部ろ過器を用意します。
原産地では緩やかな流れの川で、物陰にひそんでいるといわれますが、
特にシェルターを用意したり、水流を弱める必要はありません。
オスカーの水質
弱酸性から中性で25度前後の水温をキープできれば、容易に飼育できます。
食べ方があまりきれいでないため残滓が多く、水質悪化の原因となります。
週1回1/3程度は換水しましょう。
南米で採集されたワイルド個体は水質にやや敏感です。
マジックリーフやハンノキの実などでブラックウォーターを作ります。
オスカーの底砂
肉食のオスカーですが力が強く、水草を引き抜き、底砂も荒らしてしまいます。
食べ残しが底砂の間にたまると水質悪化を招くので、基本的にベアタンクで飼育します。
縄張り争いでいじめられる個体がいる場合は流木を組み合わせ、シェルターを作ってあげましょう。
オスカーの餌
生餌から人工飼料まで何でもよく食べます。
大食漢なので生餌のみの飼育はコストがかかってしまます。
オスカーはあまり喜びませんが錦鯉用の餌を用いると経済的です。
病気に強いオスカーですが、長期飼育された個体は頭部に直径1mm程度の穴が開くことがあります。
栄養の偏りや水質悪化が原因だとされています。
肉食魚用の人工餌を中心にバリエーションを増やし、こまめな水替えで予防しましょう。
オスカーの混泳
基本的に大人しいので、同サイズならほとんどの魚種と混泳可能です。
特に温和で遊泳域の異なるポリプテルスは相性抜群の組み合わせといえます。
ただし、同じシクリッドの仲間であるピーコックやジャックデンプシーにはいじめられてしまいます。
ディスカスとの相性もよくありません。
夜間、体表をなめてくるプレコも要注意です。
関連記事：進化の歴史を感じさせる独特のルックス！ポリプテルスを育ててみよう！
オスカーのその他の品種
アルビノ、レッド、ロングフィン・オスカー
いずれも改良品種です。
飼育難度は普通のオスカーと変わりません。
他にもゴールデン、プラチナ、黒地に赤い模様のタイガーなど様々なバリエーションが存在します。
ビッグサイズに挑戦するならオスカーの飼育まとめ
アロワナやガーといった人気の大型魚に手を出してみたものの、
大がかりな飼育設備が必要なことから持て余してしまい、近場の河川に不法投棄…。
そうした個体が越冬し、日本各地で繁殖するというニュースが増えてきました。
アロワナやガーほど大きくならないオスカーは、いわばそれらの「代役」として飼育されるケースが多い魚でしょう。
ですが、オスカーは迫力も人懐っこさも抜群。
ぜひ、「主役」としてご自宅のアクアリウムに迎え入れてあげてください。
（写真引用元：楽天charm)
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この記事を書いた人：ひよこ亭
HN:ひよこ亭
自己紹介：熱帯魚歴20年。最近は日淡やらんちゅうにも凝り始めました。
好きな熱帯魚：プレコ、サカサナマズ
