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サテライトボックスの利用
サテライトボックスを利用してのバクテリアの繁殖炉を作った訳ですがこの繁殖炉にはもう一つ大きな細工が含まれているのです。
それが写真にも写っている黒い物体です。
この黒い物体の正体がお分かりになった方はいるでしょうか。
黒い物体の正体「淡水シジミ」
この黒い物体は「淡水シジミ」と呼ばれる貝です。
普通のスーパーなどで販売されているものではありません。
スーバーなどで食用に販売されているのはシジミもアサリも汽水域か海水域で飼育・捕獲されたものです。
その為に、淡水水槽で使用するとサテライトボックスが繋がっている水槽の魚たちにとても大きなダメージを与えてしまうのです。
勿論、水槽が海水や汽水であれば使用可能ですが食用はかなり弱っているのであまりお勧めはできません。
なぜ、「淡水シジミ」を水槽に?
話を「淡水シジミ」へと戻しましょう。
なぜ、バクテリアの繁殖炉に「淡水シジミ」を入れているのかというとこれは「淡水シジミ」をはじめとする淡水二枚貝の性質を利用しようとしている為です。
淡水の二枚貝は、水中にある植物性有機物をその体内へ取り入れて(捕食?)生命を維持しています。
この水中にある植物性有機物は俗称・アオコと呼ばれ水槽の濁りの原因となるものです。
これを「淡水シジミ」に吸収してもらって水質の浄化も同時におこなってしまおうと言う訳です。
淡水の二枚貝は砂に潜る習性がありますので水槽の中へと入れてしまうと回収するのにとても骨がおれます。
しかも、砂に潜ってしまったままで死んでしまった場合は水質悪化の原因ともなってしまうのです。
しかし、サテライトボックスの中にいれる事で「淡水シジミ」がどんな状態であるのかを一目で把握する事が出来ます。
もともと鑑賞用具として作られているものですからどんな方向からみても中の状況分かるのです。
そして、もし、「淡水シジミ」が死んでしまった場合でも気付いてすぐに回収できるので水質悪化の原因となる事はありません。
「淡水シジミ」もう一つの効果
「淡水シジミ」のもたらす効果と利点についてはある程度おわかり頂けたでしょうか。
しかし、本来のバクテリアの繁殖炉としての話が外れてしまっていると思われる方も多いでしょう。
しかし、ここから再び、バクテリアの繁殖炉としての機能となるのです。
濾過バクテリアが発生した後に繁殖して行く為には、水と住処、そして酸素が必要である事は前項でもお話をさせて頂いておりました。
しかし、もう一つ必要なものがあるのです。
それは、水中の生体からの排泄物です。
この生体からの排泄物を取り入れて濾過バクテリアは増殖して行く為のエネルギー源としているのです。
水槽を立ち上げた時に入れる「パイロットフィッシュ」はこの為に入れられているのです。
サテライトボックスの中でリングろ材を入れ住処を確保。
水を入れてサテライトボックスを作動させる事で水と酸素も確保されました。
ここで、「淡水シジミ」がサテライトボックスの中に居る事でその中には微量の「淡水シジミ」の排泄物が供給され続けていくという訳です。
もちろん、ここで増殖した濾過バクテリア達は水の流れによって水槽へと自然に供給され続けていくのです。
このように二つの仕組みを取り入れる事でサテライトボックスも濾過バクテリアの繁殖炉としての機能とコケ発生を防ぐためのアオコ除去生物濾過の機能を持っていると言う訳です。
犬でもわかる『濾過バクテリア』入手方法・作り方・繁殖・管理方法!さぁ、水を作ろう!のまとめ
いかがだったでしょうか。
ごく普通のアクアリウム商品もその使い方を少し工夫すると色々なものへと転用できると言う事がお分かり頂けたと思います。
補足ですがこの方法をしている時にサテライトボックスの酸素供給量を上げる為に直接エアススト―ンを繋いだチューブを入れる事も出来ますが「淡水アサリ」を早く弱らせてしまう事になってしまいますので注意してください。
又、次の機会があればこういったお話もしてみましょう。
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この記事を書いた人:EmiJah
自己紹介:
なんのかんので10年の熱帯魚歴になってしまいました。現在のメインは「ディスカス」。繁殖した、子ディスカスも元気に育っています。
好きな熱帯魚:
ディスカスを筆頭に淡水魚全般、魚以外も・・・。